浄水場や管路をはじめとする水道施設の老朽化に伴い、漏水や設備故障による断水リスクが高まっています。特に管路更新の遅れは、有収率の低下による経営悪化や、道路陥没事故を招くリスクがあります。安全な水を届け続けるため、計画的な更新・改良を進めることは水道事業のみならず、社会インフラ保全において重要な課題です。
6 Main Problems 上水道インフラが直面する6つの課題
PROBLEM 01
施設の老朽化への対応と
安定給水の確保

PROBLEM 02
人口減少・水需要減少下における
事業の持続可能性確保

人口減少や節水型社会の進展により、水需要とそれに伴う料金収入は既に減少傾向にあります。一方、老朽化した施設の更新需要は今後増大する見込みです。水道施設や管路といった資産は継続的な維持・管理が必要なため、需要とコスト構造との乖離が拡大しています。この構造的な課題は、更新や耐震化の先送りを招きやすく、事業の持続可能性を脅かしています。
PROBLEM 03 技術職員不足への対応と技術継承

水質管理・施設運転・管路管理など専門性の高い業務を担う技術職員が、高齢化や採用難により減少しています。経験やノウハウの継承が難しくなり、日常管理や緊急時対応力の低下が懸念されています。人材の確保と技術継承は、安定給水を継続するうえで基盤的課題です。
PROBLEM 04
地震・気候変動を踏まえた
水供給リスクへの対応

大規模地震等による施設被災や管路破断は、広域・長期の断水を招く可能性があります。また、気候変動に伴う渇水リスクや原水水質変動への対応も重要性を増しています。災害時・異常時においても飲料水供給を継続するための耐震化、危機管理、水源の安定性確保が求められています。
PROBLEM 05 高度な水質管理と安定した水質の確保

水道水に対する安全・安心への要求は年々高まっており、水質基準の確実な遵守に加え、クリプトスポリジウム、微量化学物質(PFASなど)などへの対応が求められています。水質監視体制の強化や浄水処理・運転管理の高度化は不可避であり、安全で安定した水質の確保も重要な課題の一つです。
PROBLEM 06
脱炭素社会の実現と
資源の有効活用

浄水場や配水施設は多くの電力を消費するエネルギー集約型インフラであり、電力価格上昇や2050年カーボンニュートラルへの対応が求められています。省エネルギー化に加え、再生可能エネルギーの活用や水資源の有効利用を通じて、環境負荷低減と事業費抑制を両立する取組が重要な課題となっています。
Service 私たちの対応範囲
| フェーズ | 主な業務 |
|---|---|
| 調査・診断 | 管路カメラ調査、水管橋調査、耐震診断、漏水調査、水質分析 |
| 計画策定 | 水道ビジョン、経営戦略、アセットマネジメント計画、耐震化計画、施設・管路更新計画、水道施設再構築計画、BCP、広域連携計画、水の官民連携(PPP/PFI)導入支援 |
| 設計 | 管路・配水池・浄水場・ポンプ場施設の新設・更新に係る基本設計・詳細設計 |
| 工事監理 | 施工中の品質管理・出来形管理、現場技術指導、竣工検査 |
| 台帳整備・DX | 各種管理システム(水道台帳システム、設備台帳システム、資産管理台帳システム、管網計算システムなど)の構築・データ整備 |
Examples OECにできること(実務対応事例)

施設劣化診断と
計画的更新
NUMBER 01
高度経済成長期に整備された水道施設の多くが、いま更新時期を迎えています。限られた財源のなかで何を優先するかの判断が、事業の将来を左右します。OECは施設機能診断・ミクロマネジメントによる劣化評価から、更新計画の策定・施設台帳の整備まで幅広く対応し、施設の安定運用を支援します。
また、ドローンを活用した水管橋の耐震診断など、最新技術を駆使した効率的な調査も行っています。
| よくある課題 | OECにできること |
|---|---|
| 施設がどれだけ老朽化しているか、全体像が把握できていない | 土木・機械・電気・管路を横断した施設機能診断 |
| 更新費用が巨額で、どこから手をつければいいか判断できない | 更新優先度の数値化と、中長期更新計画の策定 |
| 台帳が紙・Excelのままで、施設状態の管理が属人化している | GIS台帳の整備・デジタル化 |
| 施設の老朽化チェックをしたいが、目視では困難な場所がある | ドローンを活用した耐震診断・劣化調査 |
POINT 01 施設機能診断・ミクロマネジメント
土木・機械・電気・計装設備・管路を総合的に診断・評価し、劣化度を数値化。目視調査が困難な施設へは、ドローンなど最新技術を活用した専門的な調査を実施します。その結果を踏まえ、施設全体の優先度を整理し、効率的な更新投資の根拠を示します。
POINT 02 水道施設の更新計画策定
施設の健全性評価をもとに、短期・中長期の更新スケジュールと費用見通しを策定。財政収支とのバランスを取り、現実的な計画を立案します。
POINT 03 管路健全度評価・漏水調査
漏水調査や管路診断により、老朽管の劣化状況を把握し、更新優先度の設定や有収率向上に向けた対策を提案します。
POINT 04 施設台帳の整備・作成
既存資料の整理・デジタル化から新規台帳の作成まで対応。GISとの連携も可能で、維持管理の効率化を支援します。

アセットマネジメントと
経営戦略
NUMBER 02
人口減少や施設老朽化が進むなか、水道事業を持続可能な形で維持していくためには、現状の的確な分析・評価と、中長期的な視点に立った計画策定が不可欠です。OECは、アセットマネジメント計画の策定、地域水道ビジョン・経営戦略の策定・更新、財政シミュレーションや料金改定の検討・支援まで、経営健全化に向けた包括的なコンサルティングを提供します。事業体の実情を踏まえ、データに基づいた実効性の高い計画づくりを支援します。
| よくある課題 | OECにできること |
|---|---|
| 水道事業の経営状況が数値で可視化できていない | 現状分析、将来推計、財政シミュレーションに基づく水道ビジョン・経営戦略の策定 |
| アセットマネジメント計画を作りたいが、何から手をつけていいかわからない | 中長期的な更新需要と財政収支の見通しを把握するアセットマネジメント計画の策定 |
| 料金改定の必要性はわかっているが、議会・住民への説明材料が足りない | 料金改定の検討支援と、審議会・議会向け説明資料の作成 |
POINT 01 アセットマネジメント計画の策定
施設台帳・管路台帳・決算書等をもとに更新需要と財政収支を中長期でシミュレーション。老朽化リスクの定量化と計画的な更新投資の平準化を支援します。
POINT 02 水道ビジョン・経営戦略の策定・改定
現状分析・将来像の設定・実現方策の検討を一貫して実施。業務指標(PI)の作成や住民アンケートにも対応し、住民に開かれた水道事業の実現を支援します。
POINT 03 財政計画・料金改定の検討
事業計画から財政シミュレーションまで一連で対応。水道審議会・議会への説明資料の作成も含めて支援します。

広域化・官民連携導入支援
NUMBER 03
水道事業の広域化や水の官民連携(ウォーターPPP)は、経営基盤強化のために国が推進する重要課題です。しかし、関係事業体間の条件調整や合意形成、制度の理解から計画策定・導入まで、事業体が単独で対応するには難易度の高い領域でもあります。OECは、広域化のシミュレーションと効果の検討、水の官民連携・PFIの可能性調査・導入支援など、制度設計から実行まで一貫して支援します。
| よくある課題 | OECにできること |
|---|---|
| 広域化を検討しているが、どこから進めていいかわからない | 広域化のシミュレーション及び効果の検討支援 |
| 水の官民連携や民間委託の制度が複雑で、事業体内での判断が難しい | 水の官民連携(ウォーターPPP)の可能性調査と導入支援 |
| 近隣事業体との協議・調整を進めるための客観的な資料・根拠がない | 複数事業体との広域連携協議の設計・調整支援 |
| 入札・契約手続きまで含めた一気通貫のサポートができる事業者が見つからない | 運営形態(第三者委託・指定管理者等)のVFM評価・比較 |
POINT 01 広域化の検討
複数事業体の施設整備、維持管理、経営の広域化について効果や課題を整理したうえで、広域連携による経営基盤強化の可能性を検討し、持続可能な広域連携のあり方を提案します。
POINT 02 官民連携の可能性調査
水の官民連携(ウォーターPPP)、PFI、第三者委託、指定管理者制度などの各種事業手法について、VFM評価やリスク分析を実施します。事業体の実情に応じた最適な官民連携手法を提案します。
POINT 03 水の官民連携(管理・更新一体マネジメント)の導入支援
長期契約による施設管理・更新を官民連携で行う「水の官民連携」について、制度設計から入札・契約支援まで対応します。

耐震化・危機管理対策
NUMBER 04
地震・渇水・水質事故など、水道を取り巻くリスクは多様化しています。OECは、耐震化計画の策定から施設の耐震設計・工事監理、渇水対策・危機管理計画の策定、BCP(事業継続計画)の策定まで幅広く対応します。「被害を最小化する」だけでなく、「被災後に速やかに復旧できる体制をつくる」視点で、事業体のリスク管理を総合的に支援します。
| よくある課題 | OECにできること |
|---|---|
| 施設の耐震化が必要なのはわかっているが、どこから優先すればいいかわからない | 浄水場・配水池・管路の耐震診断と施設の重要度評価に基づく耐震化計画の策定 |
| BCPを策定したいが、実効性のある内容にする方法がわからない | 被災シナリオの設定や訓練計画を含めた実効性の高いBCPの策定支援 |
| 渇水リスクや気候変動への対応を、事業体内だけで検討するのは難しい | 周辺事業体・関係機関との連携を考慮した渇水対策・危機管理計画の策定 |
| 被災時の応急給水・復旧手順が明文化されていない | 複数の被災シミュレーションを踏まえたBCPマニュアルの作成 |
POINT 01 耐震化計画の策定・施設設計
浄水場・配水池・管路の耐震診断から耐震化計画の策定まで対応。優先度の高い施設から段階的に実施できる計画を立案します。
POINT 02 渇水対策計画の策定
地域特性を踏まえた渇水リスクを把握し、水道システム全体の安全性向上策を提案。気候変動に強い、安定した水道システムの構築を支援します。
POINT 03 危機管理対策・BCP(事業継続計画)の策定
自然災害・水質事故・感染症拡大・テロ等に備えたリスク低減対策を立案。被災時の初動体制・応急給水・復旧手順を盛り込んだBCPマニュアルを作成します。

安全な水の確保・水質対策
NUMBER 05
安全でおいしい水を届け続けるためには、水源から蛇口まで一貫した水質管理が求められます。OECは水安全計画の策定、クリプトスポリジウム対策、高度浄水施設の導入検討まで幅広く対応します。また、漏水防止対策・有収率向上プログラムを通じて、経営効率の改善と安定給水の両立を支援します。
| よくある課題 | OECにできること |
|---|---|
| 水安全計画を策定したいが、どの工程にリスクがあるか整理できていない | 水安全計画策定ガイドラインに準拠した水安全計画の策定 |
| クリプトスポリジウムや異臭味など、水質課題への対応方法がわからない | クリプトスポリジウム対策・活性炭処理施設等の高度浄水施設の導入検討 |
| 水源水質の悪化リスクに備えたい | 水源保全対策などの立案・リスク評価 |
POINT 01 水安全計画の策定
HACCP手法を導入し、水源から蛇口までの各工程で危害要因の特定と管理方法及び管理基準を体系化し、安全な水の供給を確実にするシステムを構築します。また、水道水の安全性に対する説明責任(アカウンタビリティ)を果たすための支援をします。
POINT 02 クリプトスポリジウム等対策
「水道におけるクリプトスポリジウム等対策指針」に基づき、リスクレベル(1〜4)を判定。ろ過設備や紫外線処理設備など、最適な施設整備を設計します。
POINT 03 高度浄水施設の導入検討
トリハロメタン・異臭味・地下水汚染(PFAS等)等の課題に対し、原水の水質動向に最適化した処理プロセスを設計。維持管理負荷の軽減と経済性を両立させます。
POINT 04 水源保全対策
有害物質の予測評価に基づき、水源保護条例の制定や水源涵養林の管理計画を立案。流域全体での水質保全を支援します。

環境・エネルギー対策
NUMBER 06
水道施設は全国の電力の約1%を消費する、エネルギー消費の大きな事業です。OECは、省エネ・創エネの観点から水道施設の環境負荷低減を支援します。水道施設のエネルギーポテンシャルの有効活用、インバータ制御・小水力発電・太陽光発電等施設に最適な省エネ対策の検討から、浄水汚泥の再資源化・有効利用の計画まで、経済性と環境保全の両立を目指した提案を行います。
| よくある課題 | OECにできること |
|---|---|
| 電力費が年々上昇しており、コスト削減の手段を探している | 水道施設の省エネルギー化及び再生可能エネルギーの導入可能性検討(インバータ制御・小水力発電・太陽光発電)、水道施設の統廃合計画及び施設規模の適正化検討 |
| カーボンニュートラルへの対応が求められているが、何から始めればいいかわからない | 水道施設のエネルギーポテンシャル(位置エネルギー)を活用した温室効果ガスの削減検討 |
| 浄水汚泥の処理コストが高く、有効活用の方法を探している | 浄水汚泥の再資源化・有効利用の検討 |
| 省エネ設備の導入効果をどう試算すればいいかわからない | エネルギー消費量、電力費及びCO₂削減効果のシミュレーションと投資効果分析 |
POINT 01 省エネ・創エネ対策の検討
インバータ制御・水力発電・太陽光発電・燃料電池等の導入可能性を施設ごとに評価。電力費削減とCO₂削減を両立する対策を提案します。
POINT 02 浄水汚泥の有効利用の検討
農園芸用土・セメント原料等への再資源化を検討。低コスト処理と需給バランスの取れた循環サイクルの構築を支援します。
Reasons OECが選ばれる理由
OECには上水道専門の技術士が在籍し、全国の自治体での豊富な実績を持ちます。国家資格を持つ技術者が直接プロジェクトをリードし、現場の些細な違和感から経営上の課題まで、技術的な根拠を持って的確にアドバイスします。
一気通貫
ビジョン策定・アセットマネジメント・耐震化・施設設計・施工監理まで、上水道事業に関わるあらゆるフェーズを一社で対応。複数コンサルに分散していた業務をまとめることも可能です。
「地域密着・現場主義」
全国各地に拠点を構え、その土地特有の地質・水質・気候・文化を熟知した担当者が対応します。災害や事故の際も、遠方のコンサルタントを待つのではなく、地域の「顔が見えるパートナー」として迅速に駆けつけます。
最前線に対応
国が推進する水道広域化や水の官民連携(ウォーターPPP)への対応実績を持つチームが、制度設計から導入支援まで伴走します。
信頼とイノベーションの融合
60年以上の歴史で蓄積した膨大なデータと、東証スタンダード上場企業としての透明性。その土台にデジタル技術を融合し、時代の一歩先を行くソリューションを提供しています。
社員の3割以上が国家資格「技術士」を保有。有資格者が直接プロジェクトを担当するため、営業窓口と実務担当が分かれる企業にありがちな「伝言ゲーム」が起きません。技術的根拠に基づいたコンサルティングを、一貫して提供可能です。